雪国
川端 康成 「雪国」 新潮文庫(2003/10/7)
『…冷たいほどに澄んだ島村に心の鏡に映される駒子の烈しい情熱を、哀しくも美しくも描く。川端文学の素質が完全な開花を見せた不朽の名作である。』
「国境の長いトンネルを抜けると、雪国であった。」
の有名な文句で始まる名作。
確かに、名作。
最初から最後まで微妙なバランスをとりながら進んで、
そのまま終わってしまうような印象です。
「お話」ならば、いずれどうにかなるものだけれど
本当ならば、そのままいってしまってもおかしくない。
そこを見事に描ききっているところに
すごさを感じます。
なんて。
涼しいときに読むべきでしょう。
寒いときは、逆にお勧めできないかも。
あくまで想像で雪国をイメージしながら読むことが、
大事な気がするので。